『モンスターハンター:ワールド』 メーカー:カプコン 機種:PS4 評価A

世界出荷本数は驚異の1,200万本超!モンハンシリーズ最大のヒット作

今さら『モンスターハンター:ワールド』(MHW)について私が語る必要もないのだが、先日、やっとのことでクリアしたので書いておきたい。

MHW』はカプコンが発売したハンティングアクションゲームPS4で2018年1月26日に発売された。世界出荷本数は驚異の1,240万本(2019年3月31日)。カプコンのソフトの中でも歴代最高の売上本数を誇る。尚これまで、モンハンシリーズで最大のヒット作は『モンスターハンターポータブル3rd』で、売上本数は490万本であった。その2倍以上の売上を稼いだのだから、『MHW』のもたらした影響は大きい。

MHW』は国内だけでなく、世界でも売れたモンハンシリーズである。『MHW』の国内売上は290万本だったが、それ以外の1,000万本近い売上は世界でのヒットによるものである。モンハンというと国内のイメージが強く、RPGの『DQ』のように海外では受けないと私は思っていたが、『MHW』の世界的ヒットによりその印象は払拭された。

当たり前のことができるようになったモンハン

私は、『MHP2nd』そして『MHP3rd』をプレイしたことがある。アクションのカプコンらしく、キャラクターやモンスターの動きは敏捷で、操作していて楽しい。モンスターを必死の思いで倒した時の達成感は変え難いものがある。しかし、どちらも私には面白いゲームとは思えなかった。なぜか。理由は以下の通りだ。

・エリアを移動するだけでロードが発生する
・ペイントボールによるマーキングが面倒くさい
・モンスターの体力が分からない
・モンスターへのダメージ表示がない
・回復中の余計なポーズがある

せっかくの面白いアクションも、これらの理由で楽しくなくなってくるのだ。だから私は、『MHP2nd』『MHP3rd』いずれもクリアせずにゲーム屋に売却している。

しかし『MHW』では、私がつまらないと思っていた理由がすべて解消されていた。オープンワールド的にステージ全体が広くなっていて、エリアもあるが、エリア間を移動してもロードは発生しないのである。ペイントボールなる無駄なマーキングはなくなり、大型モンスターの痕跡を集めれば導蟲なる虫が痕跡まで案内してくれる。そしてこの痕跡を集め続ければ、大型モンスターの居場所が分かるという仕組みである。モンスターの体力が分からないことは変わっていないが、代わりにモンスターへのダメージ表示が出るようになった。これで、どのくらいダメージを与えているのか、感覚的であるが分かるようになった。また、部位によってダメージの数値が変わるので、どの部位が弱点なのかが分かる。また、回復中の余計なポーズは廃止され、歩きながら回復ドリンクを飲めるようになっている。

つまらないと思った理由がすべて解消された。おかげで、『MHW』は非常に楽しいゲームになっている。まあ、これらのつまらない理由というのは、なぜこれまでカプコンが解消しようとしなかったのかは分からない。過去の成功に拘り過ぎたのだろうか。解消に時間が掛ったのは気になるが、大型モンスターを倒すことが楽しみで仕方ないゲームに仕上がっているので、『MHW』単体で考えれば良い作品と言えるだろう。

ネルギガンテテオ・テスカトルとの戦いが楽しかった

MHW』では、大型モンスターとの戦いが楽しい。特に強い大型モンスターとの戦いがやりがいがあって楽しかった。私が苦戦したのは、ネルギガンテテオ・テスカトルの2匹。特にネルギガンテは強過ぎて、『MHW』のプレイをやめようとすら思ったくらいだった。

しかしネットの記事やYouTubeなどに載っている攻略方法を実践できるようになると、驚く程簡単に倒せた。簡単といっても私の場合はアクションが下手だから20分はかかるが。それでも何度もゲームオーバーになっていた頃と比べれば、制限時間内に討伐できるだけ腕が上がったということだ。

MHW』では、大型モンスターの動きに特徴があるために、その特徴に見合った攻略方法を実践できれば、そんなに苦労することなく倒せるということが分かる。頭を使うよりも体で覚えて実践するところは、スポーツに近い。攻略方法がしっかりある難易度の高いアクションゲームは、スポーツに近いのかもしれない。

もちろんスポーツには、スポーツのルールやうまくプレイできるやり方を知っている素人もいれば、神業のようなプレイをするプロの選手もいる。『MHW』でもそれは同じで、YouTubeに神業プレイをアップしているプレイヤーもいるのだ。

まあ、玉石混交の『MHW』のプレイヤーの中にあって、とりあえずはゲームをクリアするところまで進められたことには強い達成感を覚えた。アクションゲームってスポーツに近いんだなと実感できた『モンスターハンター:ワールド』。1,200万本超の大ヒットに頷ける快作だ。